Drama

ピュア

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※当記事には作品のネタバレが含まれますのでご注意下さい。

ピュア(wiki)
放送年 1996年
平均視聴率 23.5%
出演者 和久井映見/堤真一/高橋克典/高岡早紀/篠原涼子/風吹ジュン/高橋克実
主題歌 Mr.Children「名もなき詩」

『ピュア』(Pure)は、1996年1月8日から3月18日まで毎週月曜日21:00 – 21:54に、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本のテレビドラマ。主演は和久井映見。

wikipediaより引用)

ピュア DVD BOX

今思えば、「月9」だったんですね、このドラマ。
確かにラブストーリーなのですが、
「月9」にしては少々真面目な内容というか・・・、
失礼、「月9」が不真面目なわけではありません(笑)
「月9」に対してライトな恋愛ドラマのイメージを持っている
私からすると、少し異色な感じのドラマなのかなと思います。

物語の内容は、
前述したように、いわゆる「普通」の恋愛ドラマではありません。
(この「普通」というワードは、
本ドラマの主要テーマの一つであるように思います。
私が勝手に思っているだけですが・・・)

主人公の「折原優香」は軽度の知的障害を持つ芸術家。
物語は、トラブルにあった優香を、
週刊誌記者の「沢渡徹」が助けるところから始まります。

優香のいとこ「涼ちゃん」は優香の作品を
もっと世の中に出すべきだと主張しますが、
優香の母は反対します。

普通に見えるけど、
やっぱり普通じゃないんだって、
それで傷つくのは優香なのよ
私たちは今のままでいいの
この子にとって、今のままが、
このままが幸せなの。

その「今のまま」の日常は
優香が新時代芸術賞大賞を受賞したことによって、
大きく変わり、物語が展開していくことになります。

お父さん、あの時私 ほんの少し、飛べそうな気がしたの。 ほんの少しだけ。

大賞受賞により優香は新しい世界へ飛び立とうとします。

そんな優香を周囲の人間は特別(障害者)扱いしますが、
沢渡は一人の人間として彼女に接します。

「徹さんはいい人です。
だって、本当のことを教えてくれたんですよね。
お母さんも涼ちゃんも教えてくれなかった
本当の事を教えてくれたんですよね。
ありがとうございます。」
「やめろ!俺はお前が思ってるようないい人間なんかじゃない!」
「つばさ・・・、」

徹さんの、片っぽのつばさが折れてる

沢渡との出会いによって、
自分の頭で考え、現実の世界を見つめ始める優香。

世の中、キレイ事ばっかりじゃないもんね。やな事は誰にでもあるもんね。

同時に沢渡に対しての恋心も少しづつ芽生えていきます。

そして、密かに優香を思う涼ちゃん。
「優香さんはいとこなんだよ。涼さんの。」
「やめてくんねえかな!
大体、抱くとか寝るとかさ
そういうことと優香のことをごっちゃにするの
やめてくれよ!
優香はそういう次元で生きてないんだよ。
あいつはもっと純粋なさ・・・。」

私は知的障害をお持ちの方と
深く関わったことはありませんし、
専門家でもないので、
見当違いな感想かもしれませんが、

障害者を過度に「ピュア」で純粋なものとして
見てしまうがあまり、
障害者を間違った方向に特別扱いしてしまっている
ところもあるのではないでしょうか。

障害者だってズルいことも考えれば、
食欲、性欲、睡眠欲、
その他の様々な欲もちゃんとあります。
当然、恋だってします。
障害者だって「普通」の人間だから当然ですよね。

善意の思いやりという形をとりながらも
健常者から押し付けられた障害者への
こうあるべきだという幻想、思い込みは、
障害者にとって息苦しい社会を形成している
一因にもなっているのではないでしょうか。
(障害者は健常者の期待に沿った、
生き方をしようと必死になっているかもしれません。
また、健常者の期待に沿えない障害者は
不良障害者として肩身の狭い思いをしないといけないかもしれません。)

「感動ポルノ」という言葉が話題になりましたが、
そうした障害者の思いが
背景にあるのだと思います。

すみません。話が脱線してしまいました。
閑話休題

本当に戸惑っているのは、あなたじゃなくて、 あなたに出会った周りの人間なのかもしれない。

そして、優香に対して抱いてきた思いは、
自分の独りよがりなものだったのかもしれない。
そんな涼ちゃんの思いを沢渡に語ります。

「守ることで結局は優香を特別視してたんだ。
優香は人の心がよく分かるから、
オレや母親のそんな保護を
自分のことを思っているからだと感じて
だまって従っていてくれたのかもしれない。
心の中じゃ首をかしげてたのかもしれない。」
「お前は決して優香のことを守ろうとしなかった。
俺達がオブラートに包んでた現実を見せつけた。
優香にはきっとそれが嬉しかったんだと思う。
初めて自分のことを一人の人間として見つめてくれたのが、
お前だったんだ。」

最終回は、
フィクションのドラマだと分かっていても
その結末は悲しすぎて、とても切ないものでした。

ドラマ終盤、優香の事を思い身を引いていた沢渡でしたが、
優香の作品を見てその思いを知り、会いに行こうと決意します。
しかし、その道すがら事故に遭ってしまいます。

優香、出かける支度しなさい。
沢渡さんに会いに行くの!
急いで!

優香に現実を見せる事に消極的だった母親も
その残酷な現実に娘を向き合わせることを決意します。
そんな母親の気持ちも本当に痛々しい程伝わってきます。
感情移入しすぎですね(笑)

私頑張るから!
どんなことがあっても
優香が悲しみに押しつぶされそうになっても、
私、頑張るから。
母親として頑張るから。
あの子を産んだ母として頑張るから。

人は死んだら空になると教えられてきた優香に
最後の真実を伝える沢渡

「俺はもうすぐ死ぬ。」
「徹さんも空になるんですか?」
「違う、空になるんじゃない。」

俺が、死んでもお前の心のなかで、 生き続ける。

そして
そのまま沢渡は息を引き取りました。

後日、
沢渡の死を理解できていないのか
ただぼんやりとした日々を過ごす優香の元に
沢渡が生前、優香へ宛てて書いた手紙が届きます。

お前にも翼はある。
そのお前の翼が作品を作り、そして俺を救ってくれた
オレの折れた翼を優しく包んでくれた。
お前の笑顔と作品が、オレに優しい気持ちを思い出させてくれた。
お前はあの折れた作品の名前は、愛だと言った。
オレに愛を教えてくれた。
オレの心の折れた翼を治してくれた。
ありがとう。
そして、約束を忘れないで欲しい。
どんなことがあっても、どんな時でも、
いつまでも、いつまでも、
作り続けてくれ。
優香、お前の作品を。

いつまでも、作り続けてくれ。
優香、お前の作品を。

ありがとうございます。これからも頑張ります。

かわいがっていた犬や
父が死んでも涙を流さなかった優香の
目から一筋の涙がこぼれ落ちます。

そして・・・
おっさんも大号泣します(笑)

ドラマの最後にある回想シーンが、
また畳み掛けるように泣かせてきます。
まんまとドラマ制作者の思惑にハマっていますが(笑)

この沢渡との最後の約束は、
優香の新しい始まりでもありました。

春、作品展。

そこには、
これまで折原優香が作った作品の数々、
そして、「春」と題された
大きく羽ばたく2対の翼のオブジェがありました。

元気の出るキャンディです。

足が長い人、胴長の人、目が悪い人、鼻が高い人、
頭がいい人、マイペースな人、丈夫な人、病弱な人、
多種多様な人間やものが溢れる世の中で、
「普通」とはいったい何なのか?
マジョリティであることが「普通」なのか?
自分の狭い価値観や、
自分本位の善意を押し付けていないか?
そんなことを色々と考えさせられたドラマでした。

私の稚拙な所感が入ってしまいましたが、
難しいことは抜きで、
とにかく見ていただきたいドラマ。
最終回はハンカチ必須です。

主題歌のMr.Children「名もなき詩」も大ヒットしたドラマでした。

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